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講演会

建築家 隈 研吾 講演会  演題 『場所の力』 

9月6日(木) PM:400〜  場所 ガーデンテラス宮崎

世界的にも有名な、隈研吾の講演会に行って来ました。主催者の話では、定員300名に対し10日間で定員をオーバーした程の盛況。

講演会では、前方3列目右端に座り入場する本人を1mの距離で見れました。想像していたより背も高く、シックな服装で高そうな皮靴を履いていてオシャレ。

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講演会の内容は、建築哲学の話より始まり人間は何か大きな災害とかひどいめに合わないと変革していかない。

例として挙がられたのが1755年のリスボン大地震、1871年のシカゴ大火災、1923年の関東大地震と昨年の大津波。

90年代より単に建築を造るのではなく、別の種類の時代の始まりを感じたそうです。場所に密着した強さ、自然と一体となった強さを表現する作品を発表されています。1994年の魚老山展望台(愛媛県今治市)1999年の北上川・運河交流館 水の洞窟(石巻市)いずれも半地下で地上からは一見して建物と解らないように造られています。

そういった考えの根本にある影響を受けた、ブルーノ・タウト、フランクロイド・ライトの作品についても興味ある話をされました。

竹そのものを型枠代わりにして構造体として造ったバンブーハウスを作り、中国で万里の長城を背景に地形そのものを利用したバンブーハウス(シャープのアクオスのCMで吉永小百合さんが出ている撮影に使われた建物)を造られています。

CMの裏話として、吉永さんが撮影に来られるので待っていたら急用でキャンセルとなり吉永さんを合成し、背景の山の雪や紅葉も実際は現地はならずそれもCGとの話でした。

最近の作品では、浅草文化観光センターは平屋の家を8層重ねるのをイメージして造った作品であるとか、新潟県の長岡市の『市役所』と『アリーナ』と『ナカドマ』を一体として造ったアオーレ長岡、スターバックス大宰府天満宮表参道店等を紹介されました。外壁には、杉板を使いナカドマは叩き仕上げにするなど創造性に富んだ作品となったいます。

スタバ大宰府天満宮店は、木材(構造体)を意匠的に見せ30度の角度で構造計算を行い現地で作業する職人さんにも、これは意匠(飾)ではなく構造体なんだよと言われたそうです。福岡に行く機会があれば、是非行って見たいものです。

最後にガーデンテラス宮崎の説明がありました、日常から切り放された回廊型の造りとし、竹と水との中庭を望む場所に結婚式場が設けてあります。式場の角度をあえて振ることにより視線を斜めにする工夫をされたそうです。講演後の内覧会で式場の3方のガラス部分に暗幕を降し次に上げる時には、中庭一面にスモークが有りとても幻想的でした。

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有名建築家の講演を聞く機会は残念ながら数多くありません。本年は5月に乾久美子さんの話(浅草文化観光センターのコンペでは隈研吾の次で次点)も聞け、建築に携わる者として大いに刺激を受けました。

これから結婚予定のある方は勿論、予定のない方もレストランが洋食・和食の2箇所有り少し高いけれど、ランチ、ディナーもあるので一度話のネタに行かれると良いかと思います。

以上、積算ユニット部 日高でした。

— posted by 吉原建設 at 08:40 am  

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